失いつつあるものがまだ。

そういえば昔はビデオテープで作業してました。テープは同期させたり、巻き戻したりという操作がとても面倒なので、制作の前に何回か見て後はテープを回さずに感覚で作っていました。
そうすると何が起こるかというと、まず時間感覚が鋭敏になります。映像を見なくても記憶の中の絵でほぼほぼ合うものが作れました。
それ以上に大事なのは、絵を見ないことによって音に集中できるということです。今の作業環境はワークステーションを操作すれば勝手に映像も再生されますから、タイミングが完璧な状態を作るのはまったく難しくありません。絵の節々に完璧なタイミングで音が鳴るとなんとなく出来ているような錯覚に陥ってしまい、音そのものへの注意が薄れているような気がします。
自分だけかもしれませんけど^^
1/27の日記にも書きましたが、道具が便利になると自分を維持するための努力が必要になってきますね。便利であることはもちろん良いことだと思いますが、本質とか焦点とか目的とかそういうものを常に意識していないとダラっとしたものが量産されてしまいます。