失ったものはなかなか取り戻せない。

エレクトロニクス産業の衰退を受けて、「技術礼讃に問題がある」という記事を良く見るようになった気がする。
ビデオゲーム産業では10年ちょいくらい前に、横井軍平さんの「枯れた技術の水平思考」という言葉が大流行してみんなそっち(NDS)に流れてしまった結果、今では海外で通用するような所謂AAAタイトルを作れるプロダクションはほとんど無くなってしまった。
この言葉は、ゲーム開発が大規模化してリスキーな面が大きくなって来た時代にゲーム開発者の都合の良いように受け取られただけで、横井さんの考え方は物を作る人みんなが最初から心に留めておかなければならない当たり前のことだったのだと思う。技術志向を捨てて良いということでは決して無のでは?
日本人は一方向に流れやすいのでちょっと怖い。エレクトロニクス産業がゲーム産業の二の舞にならなければ良いけど。